サブリースの解約に必要な「正当事由」とは——オーナーから解約するときの法律の物差し

query_builder 2026/10/02
ワンルームマンション賃貸管理(サブリース)
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「契約書に『解約できる』と書いてあるのに、業者に『正当事由がないので応じられない』と言われた」
「正当事由って何ですか。売りたい、では足りないんですか」

サブリースをやめたい方が、次につまずくのがこの言葉です。別の記事「サブリースをやめたいのに解約できない」では、なぜ解約が難しいのかを仕組みから書きました。この記事では、その中心にある「正当事由」が何を見て判断されるのか、そして実際にどう出口をつくるのかを整理します。

■ オーナーは「貸主」、業者は「借主」

サブリース契約(マスターリース契約)では、部屋の持ち主であるあなたが貸主、サブリース業者が借主です。借地借家法は借主を守る法律なので、業者は「借りている側」として守られます。

貸主から契約を終わらせる方法は、2つあります。
・期間の満了に合わせて更新を断る(更新拒絶)。期間満了の1年前から6か月前までに通知が要ります(借地借家法26条)
・解約を申し入れる。申し入れから6か月たって終わります(同27条)

どちらも、正当事由がなければできません(同28条)。そして、この決まりより借主に不利な特約は無効とされています(同30条)。

■ 契約書に解約条項があっても、正当事由は要る

ここを誤解されている方がとても多いです。

国土交通省のサブリースのガイドラインは、オーナーからの中途解約条項がある場合でも、オーナーから解約するには借地借家法28条の正当事由が要ると明記しています。更新を断る場合も同じです。

つまり「契約書に『6か月前に通知すれば解約できる』と書いてある」ことと、「実際に解約できる」ことは別の話です。業者が「応じられない」と言うのは、この条文に立っています。

■ 正当事由は、何を見て判断されるのか

借地借家法28条は、次のような事情を考え合わせて判断すると定めています。

・貸主と借主(入居者を含む)が、その建物を使う必要がどれだけあるか
・これまでの賃貸借の経過
・建物の利用状況と、建物の現況
・貸主が明け渡しと引き換えにお金を払う申し出(いわゆる立退料)をしたかどうか

ここで大事なのは、入居者も「借主」の側に数えられることです。投資用ワンルームには、たいてい入居者が住んでいます。オーナーが「売りたい」「自分で管理したい」というだけでは、建物を使う必要としては弱いと見られやすいのが実情です。

■ 判例は、サブリースをどう扱ってきたか

サブリースは「普通の賃貸借とは違う、業者との事業契約だ」という考え方もありました。しかし最高裁は平成15年10月21日の判決で、サブリース契約にも借地借家法の賃料の増減の規定(32条)が適用されうると判断しています。

サブリースも建物の賃貸借として借地借家法の土俵に乗る、というのが前提です。だから「業者は借主として守られる」という話になります。

裁判で正当事由が認められるかどうかは、個別の事情で大きく変わります。「判例ではこうだったから、あなたも解約できる」と言い切れるものではありません。

■ 現実の出口は「話し合いでの解約」が多い

正当事由で正面から争うのは、時間も費用もかかります。実際のご相談で多いのは、業者との話し合いで解約に合意する道です。

・解約金を払って外して売る
家賃の見直しを求められ、業者が解約に応じず、厳しい交渉になったケースがありました。弁護士を交えて話し合い、解約金を払って解約。その費用を払っても、契約を外して売る方が手取りは上回る計算でした(ご相談の例・例5)。

・外さないまま売る
業者に解約を申し出たら「法律上解約できない」と言われた1室。契約を外さないまま売り出し、納得できる金額で売却できました(ご相談の例・例6)。

正当事由の考え方の中に「明け渡しと引き換えにお金を払う申し出」が入っているのは、話し合いで解決するときの解約金と同じ方向の話です。いくら払えば外す意味があるのかは、外した場合と外さない場合の売値の差で決まります。

■ 弁護士に相談するのは、どんなときか

・業者が話し合いそのものに応じない
・解約金の額に根拠が示されない
・更新拒絶の通知期限(期間満了の1年前から6か月前)が近い

こうしたときは、早めに弁護士へ相談した方が選べる道が残ります。その前に、外したら売値がいくら変わるのかを数字にしておくと、払ってよい解約金の上限が見えます。

■ まず整理すること

・契約書の解約条項(予告期間・違約金の決め方)
・契約期間と、次の更新日
・いまの保証家賃と、周辺の相場家賃
・外した場合と外さない場合の、売値の見込み

物件名と、お手元にサブリース契約書があればそれだけで構いません。「売る」「売らない」を決める前の運用相談は無料です。無理に売却を勧めることはありません。

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ワンルームマンション売却相談センター

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